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「制作費が高い」の誤解と真実〜Web制作の内訳をわかりやすく解説〜

ホームページ制作

こんにちは!デザイナーの小林です!今回は「制作費が高い」の誤解と真実と題し、Web制作の内訳をわかりやすく解説します。

  • 「ホームページって、どうしてこんなに費用がかかるの?」
  • 「テンプレートなら安くできるのに、オリジナルで作る意味ってあるの?」

そんな疑問を感じたことはありませんか?

Web制作の現場では、「見えにくい作業」や「伝わりにくい工程」が多く、費用の根拠が伝わりにくいのが現実です。でも、実はそこにこそ、「成果を出すサイト」と「作っただけで終わるサイト」の分かれ道があります。

この記事では、デザイン・UI設計の重要性や、テンプレートとの違い、コストの中身について、制作チームの視点からお伝えします。

目次

はじめに:なぜWeb制作は「高く感じる」のか?

「見積もりを見て驚いた」「他社より高い気がする」——
Web制作のご相談をいただく中で、こうした声をよく耳にします。

確かに、数十万円〜という価格は、ぱっと見では高額に感じられるかもしれません。しかし、その金額には「デザイン」や「コーディング」だけではなく、ビジネスの成果を支えるための多くの要素が詰まっています。

今回は、Web制作の内訳をできるだけわかりやすく解説しながら、費用の本質的な価値についてお伝えします。

1.企画・設計費 〜土台づくりが最重要〜

Web制作の工程において、最も重要なのが「企画・設計」です。ここでは単に「どんなページを作るか」だけではなく、“誰に向けて、どのような価値を届けるか”という根本的な戦略設計を行います。

たとえば、以下のような分析を行います:

  • ターゲットユーザーの明確化(年齢・職業・関心など)
  • 競合他社のWebサイト分析(見せ方・機能・コンテンツ構成など)
  • 自社の強み・伝えたい価値の整理
  • 問い合わせや購入に至るまでのユーザーの導線設計

この工程を省いてしまうと、「とりあえず作ったけど、誰にも刺さらない」「問い合わせが来ない」サイトができてしまいます。「とりあえず見た目だけ整えればOK」という意識で進めてしまうケースもありますが、それは非常にもったいないことです。プロの視点でしっかりと設計することで、限られた予算の中でも「効果的な投資」としての「Webサイト」が成立します。

2.デザイン費 〜見た目だけじゃない、伝わる設計〜

「Webサイトのデザイン」というと、見た目のおしゃれさやかっこよさを想像される方も多いかもしれません。ですが、私たちが考えるデザインとは、「ただ美しいだけではなく、目的を達成できるかどうか」が重要です。そのカギとなるのが、UI(ユーザーインターフェース)設計です。

(1)UI設計とは?ユーザー目線で設計する“使いやすさ”

UIとは、ユーザーがサイトを操作する際に接する画面や導線など、体験の入り口すべてを指します。UI設計では以下のような観点を丁寧に考慮します。

  • ボタンやメニューが分かりやすい位置にあるか?
  • スマートフォンでも快適に見られるか?
  • 欲しい情報に迷わずたどり着けるか?
  • サイト全体に一貫性があるか?

デザインの美しさ以上に、**「使いやすい」「目的を果たせる」**サイトにするための設計が、この工程の本質です。

(2)テンプレート利用との比較:見た目は似ていても、成果は大きく違う

「デザイン費が高いなら、テンプレート(既製テーマ)を使えばいいのでは?」このようなご相談も時折いただきます。

確かにテンプレートは、あらかじめデザインが完成しているため、初期費用を抑えて短納期で制作できるというメリットがあります。しかし、オリジナル設計と比べると、以下のような違いがあります。

項目オリジナルデザインテンプレート利用
UI設計の自由度高い(目的や動線に最適化)低い(テンプレに沿う必要あり)
ブランディング力強い(企業らしさを反映)弱い(汎用デザイン)
導線設計の柔軟性高い(理想の動線を構築)制限がある
カスタマイズのしやすさ設計段階から調整可能想定外の変更は難しい

※主なホームページ作成サービスとして、WixペライチBASE(ネットショップ用)、STORES(ネットショップ用)などがあります。

(3)私たちのデザインは「戦略の延長線」

当社では、Webサイトのデザインをブランディングとマーケティングの一環として位置づけています。

  • ターゲットとなるユーザー層に刺さる配色・フォント・写真選定
  • サービス理解を促す図解やUI構成
  • コンバージョン(資料請求や予約など)に向けた導線設計

これらすべてが戦略的に考えられた設計になっており、「とりあえずきれいに見せる」ではなく、**「成果につながる体験を設計する」**という考えのもとに制作しています。

3.コーディング・開発費 〜正しく動く、美しく保つ〜

デザインが完成したら、それを実際に「動くWebページ」として形にするのがこの工程です。
具体的には、以下のような作業が含まれます:

  • HTML/CSSを使ったコーディング(Webページの骨組みとスタイル付け)
  • JavaScriptでの動きの実装(スライド、アニメーション、動的表示など)
  • CMS(WordPressなど)への組み込み、カスタマイズ
  • 表示崩れや動作不具合の修正・ブラウザチェック

単に「コーディング=打ち込む作業」だと思われがちですが、実は非常に繊細な技術と品質管理が求められる部分です。

例えばスマホやタブレット、異なるブラウザで「どんな環境でも正しく表示されるようにする」だけでも、かなりの手間がかかります。また、企業サイトの場合は「更新しやすさ」や「表示速度」「セキュリティ」など、長期的な運用まで見据えた設計も重要です。

つまり、コーディングはただの「作業」ではなく、「サイトの寿命と価値を支える職人技」といえます。

4.コンテンツ制作・ライティング・動画制作費 〜「中身」がWebの価値を決める〜

どんなに美しいデザインや優れた機能を持つWebサイトであっても、中身=コンテンツが貧弱ではユーザーの心を動かすことはできません。

コンテンツとは、ページに掲載される 文章・画像・写真・動画・イラスト など、あらゆる“伝える要素”のことです。

(1)ライティング(文章)の重要性

私たちが制作の現場で特に強く感じるのは、「言葉の力」です。たとえば以下のようなコンテンツは、ユーザーの信頼・共感・行動を引き出すカギになります。

  • 商品・サービスの魅力を引き出すキャッチコピー
  • 会社やスタッフの人柄を伝える自己紹介文
  • 採用ページで求職者に寄り添う代表メッセージ
  • 問い合わせを促すボタン周りの短い一言

これらは単なる文字の羅列ではなく、誰に、どんな気持ちで届けたいかを丁寧に言語化したメッセージです。

また、「書くのが苦手」「何をどう書けばいいか分からない」というお客様も少なくありません。当社ではヒアリングを通じて素材を引き出し、伝わる形に編集・執筆することで、「言いたいことが伝わるコンテンツ」を一緒につくっていきます

(2)写真・イラストの役割

写真やイラストも、言葉以上に伝えるコンテンツです。例えば下記のような場面で力を発揮します。

  • 店舗・施設の内観写真 → 雰囲気や清潔感の伝達
  • 社員の集合写真 → 親近感・信頼感の創出
  • イラストによる図解 → 複雑な内容の視覚的理解促進

(3)動画コンテンツの価値と可能性

そして近年、コンテンツの中でも特に注目されているのが「動画」です。動画は静的なコンテンツよりも直感的・感情的に情報が伝わるため、さまざまな場面で活用が進んでいます。

こんな動画が人気です:

  • 商品・サービスの紹介動画(1〜2分で魅力を凝縮)
  • 採用向け社員インタビュー(働くリアルを伝える)
  • 店舗・施設の雰囲気紹介(音と動きで印象アップ)
  • お客様の声(信頼感を生むリアルな口コミ)

また、動画はYouTubeへの活用など「二次利用しやすいコンテンツ」としても非常に優秀です。当社では、企画から撮影・編集・キャスティングまでトータルで対応できる体制を整えており、「動画をやってみたいけどどうすればいいかわからない…」という企業様でも安心してご相談いただけます。

5.推進管理費・制作監督費 〜プロジェクト成功のカギを握る重要な仕事〜

Web制作において、「デザイン」や「システム開発」などの“目に見える作業”は分かりやすく想像できますが、実はその裏側でサイトの完成を支えているのが、ディレクション(進行管理)業務です。この業務にかかる費用として、「推進管理費」および「制作監督費」という項目を設けています。
これは、プロジェクトの全体設計や調整、品質の確保を担う非常に重要な役割に対しての正当なコストです。

(1)推進管理費とは?(プロジェクト全体の舵取り役)

推進管理費は、Web制作プロジェクトの最初から最後までの進行を円滑に導くための管理コストです。
以下のような業務が含まれます:

  • ヒアリングや要件整理、スケジュール策定
  • 社内外メンバーとの連携・指示出し
  • 各工程の進捗管理・スケジュール調整
  • お客様との定期的な打ち合わせ・報告
  • 突発的なトラブル対応やリスク管理

プロジェクトを「予定通り、期待通り」に進めるためには、この“推進”の力が不可欠です。特にWebサイトの制作は、多くの工程が連携して進むため、一箇所の遅れや情報の行き違いが全体の納期や品質に影響を及ぼします。この舵取りを担うのが、推進管理者(プロジェクトマネージャー)です。

(2)制作監督費とは?(品質・方針を保つブレない軸)

一方、制作監督費は、プロジェクトのクオリティと方針を担保する「監督者」としての役割にかかる費用です。

具体的には:

  • 制作物が仕様や目的からズレていないかのチェック
  • デザインやコンテンツ、実装の整合性確認
  • クライアントの意図が正しく反映されているかの最終確認
  • リリース直前の品質管理(文字校正・表示確認・動作検証)
  • 担当デザイナーやコーダーへの的確なディレクション

制作現場では、技術的な観点・デザイン的な観点・マーケティング的な観点などが交錯します。
このとき、「誰かが全体を見渡して判断する存在」がいなければ、制作物の方向性がブレたり、品質が担保されなかったりします。制作監督とは、「全体の完成イメージに向けてすべての歯車を調整する指揮者」のような存在です。

「推進管理費」「制作監督費」は、一見すると“直接的な制作物がないコスト”に見えるかもしれません。
しかし実際には、これらの業務がしっかりしているからこそ、

  • 予定通りにサイトが完成する
  • スムーズなやりとりでストレスが少ない
  • 意図が正確に反映された満足度の高いサイトになる

といった「成果と体験の質」が大きく変わってきます。Web制作とは、職人のような技術だけでなく、「マネジメントの力によって完成する総合プロジェクト」です。この推進・監督にかかる費用は、完成後の満足度や成果にしっかりとつながっていく、必要不可欠な投資といえます。

まとめ

Webサイトのデザインは、単なる“見た目”ではなく、使いやすさ・伝わりやすさ・成果につながる導線設計までを含めた“設計力”が問われます。テンプレート利用も選択肢のひとつですが、企業の強みや想いを正確に、効果的に届けたいのであれば、オリジナルデザインによるUI設計が大きな力を発揮します。

ホームページ制作で気になることがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。(ご相談は無料です)

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