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「Googleが掲げる10の事実」から学ぶWebサイト作り

ホームページ制作

こんにちは、Web制作部門の遠藤です。

「ユーザーのことを考えてホームページを作っているつもりなのに、なかなか成果が出ない」「同業他社と比べて、自社サイトに何か足りないような気がする」そんなお悩みを抱えている経営者様やWeb担当者様は多いのではないでしょうか。

実は、成果を出すホームページには共通の「原則」があります。

それは、世界最大の検索エンジンを運営するGoogleが創業時から大切にしている「10の事実」です。

この10の事実は、検索エンジンの枠を超えて、すべてのWebサイトが成功するための普遍的な指針となっています。

今回のコラムでは、この10の事実をWeb制作の視点から解説しています。

また、コラム後半では、あなたの会社のホームページを診断できる簡易チェックリストもご用意しました。

ぜひ最後までお読みいただき、自社サイトの見直しにお役立てください。

目次

Googleが掲げる10の事実とは?

まず、「Google が​掲げる​ 10 の​事実」は以下の通りです。

Google が​掲げる​ 10 の​事実

  1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる
  2. 1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番
  3. 遅いより速いほうがいい
  4. ウェブ上の民主主義は機能する
  5. 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない
  6. 悪事を働かなくてもお金は稼げる
  7. 常にもっと多くの情報がある
  8. 情報のニーズはすべての国境を越える
  9. スーツがなくても真剣に仕事はできる
  10. 『すばらしい』では足りない

これらの事実は、Googleが創業時から大切にしている価値観であり、現在も同社のあらゆる判断基準の根幹を成しています。

それぞれの事実がWeb制作にどのような示唆を与えるのか、具体的に見ていきましょう。

1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる

ユーザーファーストの具体的実践

Web制作における「ユーザーファースト」とは、単なるスローガンではありません。ユーザーのニーズを深く理解し、そのニーズを満たすための具体的な設計思想です。

成功するWebサイトの共通点は、訪問者が「求める情報に簡単にアクセスでき、問題解決につながる行動を取れる」ことです。これは、ナビゲーションの分かりやすさ、コンテンツの配置、読み込み速度など、すべての要素に影響を与えます。

実際のプロジェクトでは、クライアント企業の要望と実際のユーザーニーズが異なることが多々あります。

例えば、「自社の歴史を詳しく紹介したい」という要望に対し、ユーザーは「具体的なサービス内容と料金」を知りたがっているようなケースです。

このような場面で重要なのが、データに基づいたユーザー調査です。

アクセス解析、ユーザーインタビュー、競合分析を通じて、真のユーザーニーズを把握し、それを設計に反映させることが成功への鍵となります。

2. 1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番

専門性の明確化が生む価値

Web制作の世界では、「何でもできます」よりも「これなら任せてください」という専門性が重要です。特定の業界や技術領域での深い知識と経験は、クライアントにとって計り知れない価値を提供します。

例えば、ECサイトの構築に特化した会社であれば、決済システムの最適化、コンバージョン率の向上、在庫管理システムとの連携など、一般的なWeb制作会社では提供できない専門的なソリューションを提案できます。

継続的なスキルアップも専門性維持の重要な要素です。Web技術は日々進歩しており、新しいフレームワーク、デザイントレンド、SEO対策手法などを常に学び続けることで、クライアントに最新で最適なソリューションを提供できます。

また、専門性を極めることで、プロジェクトの効率性も向上します。豊富な経験に基づく迅速な判断と実装により、品質を保ちながら開発期間を短縮することが可能になります。

3. 遅いより速いほうがいい

サイト パフォーマンス改善の重要性

Webサイトの表示速度は、ユーザーエクスペリエンスと直結する重要な要素です。

Googleの調査によると、ページの読み込み時間が1秒から3秒に増加すると、直帰率は32%増加します。さらに5秒では90%増加するという驚くべき数字が出ています。

Core Web Vitals(コア・ウェブ・バイタル)というGoogleが定義したWebページの健全性を測る3つの指標があります。

【Core Web Vitals

LCP(Largest Contentful Paint)=ページの読み込み速度
  • ページを開いて、ユーザーが最も大きな画像や文字を見られるまでの時間。
  • 例:トップ画像や見出しが3秒以内に表示されると良い。
FID(First Input Delay)=操作の反応速度
  • ボタンをクリックしたりリンクをタップしたときに、サイトが反応するまでの時間。
  • 例:クリックしてから0.1秒以内に反応すれば快適。
CLS(Cumulative Layout Shift)=画面の安定性
  • ページを見ている途中で、文字や画像が突然動かないかの指標。
  • 例:読み途中でボタンが動いて押し間違えないことが理想。

簡単に言うと「サイトが速く、反応がよく、画面が安定しているか」 を評価するもので、

  • 速いサイト → ユーザーがストレスなく見られる
  • 反応が良い → 操作が快適
  • 安定している → 誤操作やイライラがない

これらが改善されていると、Googleからの評価も上がり、検索順位にもプラスになるというものですす。

実践的な高速化テクニックには、画像の適切な圧縮と最新フォーマット(WebP、AVIF)の採用、不要なJavaScriptとCSSの削除、CDNの活用、キャッシュ戦略の最適化などがあります。

特にモバイルファーストの時代において、スマートフォンでの表示速度最適化は必須です。モバイル端末の処理能力や通信環境を考慮した軽量化設計により、すべてのユーザーに快適な体験を提供する必要があります。

4. ウェブ上の民主主義は機能する

透明性のある情報発信

Webの世界では、優良なコンテンツが自然に評価され、検索結果に反映(上位表示)される仕組みが働いています。これは、他のWebサイトからのリンク(被リンク)による「投票」システムによるものです。

SEOにおいて重要なのは、リンクを獲得するために価値のあるコンテンツを制作することです。ユーザーにとって有用な情報、独自の知見、問題解決に役立つ内容を提供することで、自然な被リンクを獲得できます。

内部リンクの戦略的活用も重要です。関連するページ同士を適切に結び付けることで、ユーザーの回遊性を高め、サイト全体の価値を向上させることができます。これは検索エンジンのクローラビリティ向上にも寄与します。

プロジェクト進行においても透明性は重要です。進捗状況の共有、課題の明確化、変更点の説明など、クライアントとの信頼関係構築には欠かせない要素です。

5. 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない

モバイル対応の最適化

現代では、Webサイトへのアクセスの半数以上がモバイル端末からとなっています。単にレスポンシブデザインに対応しているだけでなく、モバイルユーザーの行動パターンを理解した設計が必要です。

モバイルユーザーは、外出先での空き時間や移動中にサイトを閲覧することが多く、素早い情報取得を求めています。重要な情報は画面上部に配置し、タップしやすいボタンサイズの確保、読みやすいフォントサイズの採用などが重要です。

PWA(Progressive Web Apps)の活用により、ネイティブアプリのような快適な操作性をWebサイトで実現できます。オフライン対応、プッシュ通知、ホーム画面への追加などの機能により、ユーザーエンゲージメントを大幅に向上させることが可能です。

タブレット、スマートウォッチ、音声デバイスなど、アクセスデバイスの多様化にも対応できる柔軟な設計思想が求められています。

6. 悪事を働かなくてもお金は稼げる

倫理的なWeb制作の実践

Web制作における倫理的な判断基準は、長期的な成功に直結します。短期的な利益を求めてユーザーを欺くような手法は、最終的にブランドの信頼性を損ない、ビジネスに悪影響を与えます。

具体的には、誇大広告の回避、プライバシーポリシーの明確な表示、Cookie使用の適切な同意取得、アクセシビリティへの配慮などが挙げられます。

これらの取り組みは、法的コンプライアンスを満たすだけでなく、ユーザーからの信頼獲得にも繋がります。

データプライバシーとセキュリティの確保は、特に重要な要素です。SSL証明書の導入、定期的なセキュリティアップデート、個人情報の適切な管理により、ユーザーが安心してサイトを利用できる環境を構築します。

弊社ではクライアントとの健全な関係構築も重視しています。適正な価格設定、納期の遵守、品質保証など、互いに利益を享受できるWin-Winの関係を築くことが、長期的なビジネス成功の基盤となります。

7. 常にもっと多くの情報がある & 8. 情報のニーズはすべての国境を越える

情報アクセシビリティの追求

Webサイトの真の価値は、より多くの人々が情報にアクセスできることにあります。

これは単純に情報量を増やすことではなく、必要な情報を見つけやすく、理解しやすい形で提供することを意味します。

アクセシビリティガイドライン(WCAG)の実装により、視覚障害者、聴覚障害者、身体障害者などを含むすべてのユーザーがWebサイトを利用できるようになります。代替テキストの設定、色彩コントラストの確保、キーボード操作への対応などの技術的配慮が必要です。

多言語対応サイトの構築は、グローバルなビジネス展開において必須の要素となっています。単純な翻訳だけでなく、文化的背景を考慮したローカライゼーション、各国の法規制への対応などが求められます。

検索しやすいサイト構造の設計により、ユーザーが求める情報に迅速にアクセスできます。適切なURL構造、パンくずナビゲーション、サイトマップの設置、内部検索機能の充実などが重要な要素です。

9. スーツがなくても真剣に仕事はできる

本質重視の柔軟なアプローチ

Web制作において重要なのは、形式的な手順や既存の枠組みにとらわれることではなく、本質的な価値の追求です。「スーツを着ているから優秀」「大きな会社だから安心」といった表面的な判断基準ではなく、実際の成果と品質で評価される業界がWeb制作の世界です。

真に優れたWebサイトは、従来の慣習や固定観念を打ち破る柔軟な発想から生まれます。クライアントの業界常識と制作側の技術的専門性、そしてユーザーの本音を組み合わせることで、既存のWebサイトでは実現できない革新的なソリューションを提供できます。

小規模なチームでも、個人の専門性でも、アイデアの価値が認められれば大きな成果を生み出せる。これがWeb制作の醍醐味であり、Googleが示す「本質を重視する姿勢」の具現化と言えるでしょう。

表面的な装飾よりも使いやすさ、流行よりも普遍的な価値、慣例よりもユーザーファースト。このような本質重視のアプローチこそが、長期的に成功するWebサイト制作の秘訣です。

10. 「すばらしい」では足りない

継続的改善への取り組み

優秀なWebサイトの条件は、公開時の完成度だけでなく、継続的な改善を通じて価値を向上させ続けることです。

Web技術の進歩、ユーザーニーズの変化、市場環境の変動に対応するため、定期的な見直しと最適化が不可欠です。

データ分析に基づく改善提案は、推測ではなく事実に基づいた最適化を実現します。Google Analytics、Search Console、ヒートマップツールなどを活用し、ユーザーの行動パターンを詳細に分析することで、具体的な改善ポイントを特定できます。

また、A/Bテストの実施により、複数のバージョンを比較検討し、最も効果の高いデザインやコンテンツを採用することができます。これは推測に頼らない、科学的なWebサイト最適化手法です。

新技術への継続的な学習も重要です。AI、機械学習、音声UI、AR/VRなどの新しい技術は、将来のWebサイトに革新的な価値をもたらす可能性があります。

これらの技術動向を常にチェックし、適切なタイミングで導入を検討することが競争優位性の維持に繋がります。

あなたのWebサイトは大丈夫?10項目診断チェックリスト

下記のチェック項目にを入れてみましょう。

ユーザーファースト度チェック





専門性・信頼性チェック




パフォーマンス・技術チェック




診断結果はいかがでしたか?

チェックが少ないほど、Googleが重視する「ユーザーファーストなWebサイト」から遠ざかっている可能性があります。

現在のWebサイトに不安を感じた方は、専門家による詳細な診断をお勧めします。

現代のビジネス環境において、Webサイトの最適化を怠ることは以下のようなリスクを伴います。

  • 機会損失:競合他社に潜在顧客を奪われる
  • ブランド価値の低下:古いデザインや機能により企業イメージが損なわれる
  • SEO順位の下落:検索エンジンからの自然流入が減少
  • モバイルユーザーの離脱:スマートフォン対応の不備により顧客を失う

放置するリスクを避けるために、定期的なWebサイト診断と改善が不可欠です。

まとめ

Googleが掲げる10の事実は、単なる企業哲学を超えて、すべてのWebサイトが成功するための普遍的な原則を示しています。

これらの原則に基づいたWebサイトは、検索エンジンからの評価が高く、ユーザーにとって価値のある存在となります。

重要なのは、これらの原則を一時的な対策ではなく、継続的な改善活動の指針として取り入れることです。

Web技術の進歩とユーザーニーズの変化に対応しながら、常により良いユーザー体験の提供を目指すことが、長期的な成功に繋がります。

現在のWebサイトがこれらの原則に沿っているかを定期的に見直し、必要に応じて専門家のサポートを受けることで、競合他社に差をつける信頼性の高いWebサイトを構築できます。

当社では、Webサイト診断も実施しています。現在のサイトの課題を明確にし、具体的な改善提案をいたします。

ホームページの見直しをお考えの方は、お気軽にお問い合わせください。

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