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【今さら聞けないシリーズ】UI / UXって?
2024.12.6
デザイン
こんにちは!ディレクター・ライターの色摩です。
Webサイトやアプリの開発においてよく耳にする「UI」と「UX」。これらはそれぞれ異なる概念でありながら密接に関連しており、ユーザー体験を向上させるためには理解しておくべきものです。このコラムでは、UI / UXの基本とそれぞれの関係性、そしてWebサイトでは何を気を付けるべきか解説します。
目次
UIとは
UIは「User Interface」の略で、ユーザーがWebサイトやアプリを操作する際に直接触れる部分を指します。具体的には、ボタンやメニュー、アイコン、フォント、カラースキームなど、目に見える要素すべてがUIに含まれます。UIの主な目的は、操作性を向上させ、ユーザーが直感的に使いやすいと感じるデザインを提供することです。
UIの具体例
- ボタンやリンクの配置とデザイン:ボタンがどこに配置されているか、どのような見た目か。
- フォントとカラー:読みやすいフォントサイズや配色の選択。
- 画面のレイアウト:情報が整理され、視覚的に分かりやすい構成。
たとえば、スマートフォン向けのアプリで「戻る」ボタンが画面の左上に配置されている場合、これを押すことで元の画面に戻れるとユーザーは期待します。このような直感的に操作できるデザインがUIの良し悪しを決めるポイントになります。
UXとは
UXは「User Experience」の略で、製品やサービスを通じてユーザーが得る体験全体を指します。UXは単に「使いやすい」「便利」というだけではなく、「満足感」や「楽しさ」といった感情的な側面も含まれます。
UXの定義は実は様々ありますが、UXをさらに細かく分解した考え方として、「UXのハニカム構造」をご紹介します。周りの6要素を満たすことで、中心の「価値がある(Valuable)」状態を達成することができるという考え方です。
ハニカム構造の要素に沿って、Webサイトで意識すべきポイントを整理してみましょう。
役に立つ(Useful)
ユーザーが求める情報、ユーザーにとって役立つ情報が掲載されているか。
- ターゲットの設定
- ターゲットのニーズに合わせたコンテンツの企画・充実
使いやすい(Usable)
ストレスなく直感的に操作できるか。
- ナビゲーションの分かりやすさ
- 直感的に操作できるデザイン
- クリック(タップ)要素の位置・大きさ
- ページの表示速度
- マルチデバイスへの対応
探しやすい・見つけやすい(Findable)
ユーザーが求める情報へスムーズに誘導できているか。
- 分かりやすいサイト構造
- ページ階層の明示、ナビゲーションなどによる導線設計
- メニュー名やカテゴリ名などのワーディング
- 検索エンジン最適化(SEO)
信頼できる(Credible)
情報の信頼性やセキュリティ対策に注意を払っているか。
- 情報の正確さ
- 情報の根拠や発信者の明示
- プライバシーポリシー・セキュリティポリシーの明記
- 閲覧の安定性
- SSL化やフォームのセキュリティ対策
アクセスしやすい(Accessible)
障がい者や高齢者などの閲覧に配慮し、誰もが情報にアクセスできる状態になっているか。
- アクセシビリティガイドラインへの対応
- 音声読み上げ、文字サイズ変更などへの対応
アクセシビリティについては、下記もぜひご覧ください。
好ましい(Desirable)
企業やサービスのアイデンティティを表現し、ユーザーに好印象を与えるサイトになっているか。
- ブランドコンセプトの設計
- ターゲットに合わせたデザイン設計
価値がある(Valuable)
上記6要素を満たすことが、ユーザーにとって使いやすく価値のあるWebサイトにつながります。
UI / UXの違いと関係性
UIとUXはしばしば混同されがちですが、これまで見てきたようにそれぞれ異なる概念です。
- UIは「ユーザーが目にする部分」や「操作する部分」に焦点を当てています。
- UXは「サービスやサイト・アプリの利用を通じて得られる体験」すべてを含み、ユーザーの「感情」や「満足度」に重点を置いています。
ユーザーが目にしたり操作したりする部分は、ユーザー体験を左右する一要素であるため、UIはUXを構成する一部という関係性になります。
UIがどれだけ美しくても、使いにくいものであればUXは向上しません。同様に、機能が充実していても、それをユーザーが直感的に使えなければ、良いUXには繋がらないのです。
UI / UXが重要な理由
現代では、優れたUIとUXが製品やサービスの競争力を左右する重要な要素となっています。UI / UXを改善するメリットとして、以下のような点が挙げられます。
- 印象の向上:好感の持てる見た目や操作のしやすさ(UI)は、ユーザーに好印象を与えます。
- ユーザーの継続利用:ストレスのないスムーズな操作性や満足感(UX)は、リピーターの獲得につながります。
- ブランド価値の向上:良い体験を提供することで、ブランドへの信頼感や好意が高まります。
UI / UXは一度改善すれば問題ないということはなく、ユーザー行動やニーズの変化を捉えながら、継続して改善していくことが大切です。
まとめ
UIとUXは、それぞれ異なる概念でありながら、密接に関連し合っています。この2つをしっかりと理解することは、ユーザーにとってより有用なWebサイトを作っていくために欠かせません。
利用デバイスの変化や技術進歩により、昔作ったサイトは現在の閲覧環境に適していないことはよくありますし、サイトを運用してみて初めて気づく改善点も多々あります。UI / UXの観点から、現在のサイトを見直してみませんか?
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